酵素が重要な栄養素であることは間違いない!

酵素が重要な栄養素であることは間違いない!

酵素は私たちが健やかに生きるために重要な栄養素です。
あまり知られていませんが見逃せない、そんな酵素について知っておくといいポイントをまとめました。

酵素は3種類ある

酵素には、体内で合成される消化酵素・代謝酵素と生の食べ物や発酵食品に多く含まれる食物酵素の3種類に分けられます。

このうち体内で合成される消化酵素・代謝酵素は2つ合わせて「滞在酵素」といいます。

「滞在酵素」は「体内酵素」ともいい、対して「食物酵素」は体外から摂取するので「体外酵素」とも言われています。

体内酵素は睡眠中に作られる

体内酵素は寝ている間に一定の量が作られ、作られた分が消化と代謝に分配されます。

例えるならば、スマホのバッテリーを充電するような感じです。

睡眠時間が十分とれていないと酵素がうまく作られないので、エネルギー切れを起こして、さまざまな不調を抱えることになってしまいます。

スマホでいう充電不足で早く電池が減って、省エネモードになっている状態ですね。

このことから、十分な睡眠がいかに大切であるかがわかると思います。

また、人間は食べないと生きていけないので、消化が優先されるようにできています。

消化にたくさん酵素を持っていかれたら代謝がおろそかになってしまうので、食べすぎは不調の原因になります。

消化酵素の働きとは?

消化酵素はアミラーゼ・ペプシン・リパーゼなど24種類あり、食べた物を体内に吸収できるレベルまで細かく分解する働きがあります。

最近では、そのまま吸収できるように加工されたサプリメントなども販売されていますが、食べ物は消化されないと私たちの体内で栄養になることはできません。

消化酵素アミラーゼ

ご飯を噛んでいると甘みがでてきますよね。

これは、ご飯に含まれているデンプンを消化酵素のアミラーゼが分解することでブドウ糖になるからです。

デンプンはブドウ糖に分解されると体内に吸収できるようになります。

消化酵素の特徴

消化酵素の大きな特徴は、1種類の物質に対して1種類の消化酵素だけが消化する働きを持つということです。

デンプンを分解できるのはアミラーゼだけで、たんぱく質を分解できるのはペプシンだけといった具合。

たんぱく質には、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質がありますが、植物性たんぱく質を含む食べ物は消化されやすいのに対し、動物性たんぱく質を含む食べ物は消化が大変で消化酵素がたくさん使われます。

酵素栄養学によると、たんぱく質を摂取する場合は「柔らかく加工されている納豆などの植物性たんぱく質」を多く摂取するほうが、消化酵素の節約ができるとされています。

さらに、消化酵素を節約すると、新陳代謝が活発になって病気にかかりにくくなる、と言われています。

代謝酵素の働きとは?

代謝酵素は、呼吸をする・筋肉を動かす・細胞を入れ替えるなど生命活動のすべてにかかわる酵素です。

すべて、代謝酵素が仲介しなければ、私たちは何にもできないのです。

家を建てる場合を例にしてみましょう。

家を建てる材料があっても組み立てる人がいないと家は立ちませんよね。

代謝酵素は家造りでいう大工さんのような役割をしているのです。

体内酵素の原料って何?

体内酵素は、ミネラルや20種類のアミノ酸が組み合わさってできています。

おもにミネラルの周りをアミノ酸が取り囲んでいる状態だといいます。

この合成の違いで働きが異なります。

要するに、体内酵素がしっかり合成されるためには、ミネラルとアミノ酸を摂取すればいいということなります。

ミネラルとは?

ミネラルとは、マグネシウムやカルシウムなどの無機質のことです。

厚生労働省により定められている必須ミネラルは以下の13種類あります。

ミネラル
亜鉛・カルシウム・リン・カリウム・ナトリウム・マグネシウム・鉄・銅・マンガン・クロム・ヨウ素・セレン・モリブデン

必須ミネラルは体内で合成できないので、食事から摂取する必要があります。

ただし、サプリメントなどで摂り過ぎてしまうと中毒を起こすことがあるので注意が必要です。

ミネラルが多く含まれている食品は?

ミネラルの宝庫と言われるのは「海藻類」です。

海藻には、人間に必要なミネラルのほぼすべてが含まれています。

キノコ類もミネラルが豊富です。

その他に、ほうれん草・納豆・キビやアワなどの雑穀などにも含まれています。

アミノ酸とは?

アミノ酸は、人の体のたんぱく質を構成している成分で、人体の約20%がアミノ酸でできています。

現在500種類ほどのアミノ酸が確認されていますが、人体のたんぱく質の成分であるアミノ酸は20種類のみです。

そのうち体内で合成できる11種類のアミノ酸を非必須アミノ酸といいます。

非必須アミノ酸
アルギニン・グリシン・アラニン・セリン・チロシン・システイン・アスパラギン・グルタミン・プロリン・アスパラギン酸・グルタミン酸

このうち、アルギニンは小児では必須アミノ酸になります。

体内で合成できないため体外から摂取する必要がある必須アミノ酸以下のとおりです。

必須アミノ酸
バリン・イソロイシン・ロイシン・メチオニン・リジン・フェニルアラニン・トリプトファン・スレオニン・ヒスチジン

必須アミノ酸が多く含まれている食べ物は?

必須アミノ酸がバランスよく含まれている食べ物はカツオ・アジ・サケなどの魚類や、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、鶏肉・豚肉・ロースハム・レバーなどの肉類など。

これらは「アミノ酸スコア」という必須アミノ酸のバランスを示す値が100で、アミノ酸バランスがいい食べ物です。

たんぱく質を合成するためには、すべてのアミノ酸がバランスよく含まれていることが条件になります。

ひとつでも欠けていると、たんぱく質を合成することができません。

他にも、白米・食パン・ナッツ類・大豆・油あげ・ブロッコリー・カボチャ・ニラ・トウモロコシなどさまざまな食品に含まれています。

これらはアミノ酸スコアが100ではありませんが、いろんな食事を組み合わせることでバランスをとることができます。

酵素のまとめ

酵素は、食べ物を消化する・生命活動をする・新陳代謝をして病気のもとを排除する働きをサポートし、健康的に生きるために大事な成分であることがわかっていただけたと思います。

食べ過ぎや栄養のかたよりで新陳代謝がスムーズにできなくなると、生活のパフォーマンスが下がり病気にもなりやすくなるので、消化と代謝のバランスを考えて「食べ過ぎない」ことが大切です。